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【読書感想文】認知能力が低いと「反省以前」の状況?「ケーキの切れない非行少年たち/宮口幸治」

以前、テレビ番組でお笑い芸人の光浦靖子さんとカズレーザーさんがおすすめの本を紹介するコーナーがありました。

そこで紹介されていたのが、宮口幸治さんの著書「ケーキの切れない非行少年たち。

この本はTwitterでも話題になっていて以前から気になっていたので、読書芸人おすすめと聞いて速攻購入しています(笑)

 

早速、ネタバレ含む感想・レビューを好き勝手書いていきます。

ネタバレが気になる!という人は、ぜひ本を読んでから戻ってきてください。

 

 

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「ケーキの切れない非行少年たち」の意味

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この本の著者である宮口幸治さんは、児童精神科医・臨床心理士として活躍されている方だそうです。

精神科病院や医療少年院に勤務し、数多くの少年に関わっていました。

 

Twitterで話題に上がっていたのが、書籍でも紹介されていた非行少年たちが書いたケーキを切った図。

課題は、「丸いケーキを3等分に切ってください」というもの。

答えとして、このような図を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

 

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しかし、非行少年たちの答えは違います。

  • 縦に半分に切って、そのまま考え込んでしまう人
  • 横に2本の線を引く人
  • 縦に半分に切ったあと、横に1本の線を引く人

どれも「3等分」とは言えない回答です。

「丸いケーキを3等分にする」というのは、中学生・高校生にとってそんなに難しい課題ではないはず。

これがどのような意味を示しているのかは、次の項目をご覧ください。

 

「反省以前」の非行少年たち

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ここで問題なのは、「ケーキが3等分にできないこと」ではありません。

著者の宮口さんによると、小学校低学年の子どもたちや知的障害をもった子どもの中には時々みられるそうです。

 

ケーキを3等分に切れないくらいの知能である少年たちが、強盗・強姦・殺人事件などの凶悪犯罪を起こしている中学生・高校生の非行少年たちであることが問題なのです。

 

したがって、このような非行少年たちは「被害者の気持ちを考えなさい」「自分が行ったことを反省しなさい」という指示が真の意味で理解できないのです。

 

「僕はやさしい人間です」と答える殺人少年

この見出しは、第2章の章タイトルにもなっています。

宮口さんは、非行少年たちに「自分はどんな人間だと思うか?」と聞いていたそうです。

「更生」を行うには、まず自分のことを正しく知ることがスタート地点となるからです。

なんと、約8割の少年が「自分はやさしい人間だ」と回答したそうです。

自分がやさしいと思う理由は、「友達からやさしいって言われる」ことなどだそうです。

そこで、宮口さんが「君は〇〇をして、人が亡くなったけど、それは殺人ですね。それでも君はやさしい人間なの?」と聞いてみます。

そこで初めて「やさしくない」ということに気づくということでした。

ここまで言わないと気付かないのです。

 

このような非行少年たちが「自ら犯した罪を反省する」「被害者遺族へ謝罪する」ということは、かなり難しいでしょう。

まさに「反省以前」の状況です。

 

想像力の欠如

非行少年の現状として、上記のような認知能力の歪みや低さが綴られています。

「お金がないけれど原付バイクがどうしても欲しいとき、どのようにして手に入れますか?」という質問があったとして、みなさんはどのような手段を思い浮かべますか?

  • アルバイトをしてお金を貯める
  • 親に頼み込んでお小遣いを前借りする
  • 我慢する

などの方法が考えられますよね。

しかし、非行少年の中には上記の手段と同列に「盗む」「持っている人を殺して奪う」という選択肢が出てくるのです。

それは、「盗んだら、その後どうなるのか」「人を殺して奪ったら、その後どうなるのか」という想像力が欠如しているから。

「原付バイクを手に入れる」という現在のことしか頭にないのです。

 

このような非行少年たちに「被害者の立場になって考えてみなさい」といっても、「被害者は数ヶ月のアルバイトを頑張って、原付バイクを購入したのかもしれない」「お金がない中で何とか工面して購入したのかもしれない」といった想像ができません。

 

画一的な指導・教育ではなく、反省以前に認知能力を鍛えるトレーニングが必要だということでしょう。

 

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想像力の大切さ

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この項目に書くことは、この本とは関係のない私の勝手な見解です。

 

私が今まで「想像力が足りない」と思う人に遭遇してきました。

例えば、Aさん。

Aさんは、時間やお金にルーズで職を転々としている人でした。

Aさんは頻繁に「俺が女だったら絶対風俗で働く。女は身体使えば大金稼げてずるいよなー。」と言っていました。

私は「ハイハイ」と相槌打ってたのですが、あまりに女性蔑視が激しくてイラッとしたので聞いてみたことがあります。

「風俗で働くとして、病気になるリスクは考えているの?風俗を定年まで続けるの?もしくは老後資金を稼げるくらい、若いうちに資金を蓄えるということ?それと、風俗とは無関係の人と結婚する場合、相手から風俗の過去があることを知られると良くないんじゃない?」

私としては、「風俗の過去があっても俺は気にしないし、女は結婚すればいい」とか、そんな感じの回答が返ってくるのかなと思っていました。

しかし、実際は「?」という顔をして黙ってしまうだけでした。

私の言っている意味が理解できなかったようです。

「風俗で働いて大金を稼ぐ」以上のことを想像できなかったのでしょう。

Aさんはお金関係で様々な人に迷惑をかけていて、「相手の立場になって考える」という想像力が欠如していたと思います。

「お金が足りない→借りる・奪う」、これしか考えていないのです。

 

非行は突然降ってこない

 非行は突然降ってきません。生まれてから現在の非行まで、全て繋がっています。もちろん多くの支援者がさまざまな場面でかかわってきた例もあります。でもその支援がうまくいかず、どうにも手が負えなくなった子どもたちが、最終的に行き着くところが少年院だったのです。子どもが少年院にいくということはある意味、〝教育の敗北〟でもあるのです。

引用:宮口幸治著「ケーキの切れない非行少年たち」

認知能力に歪みがあると、物事を正しく認知することができません。

軽度の知的障害の場合、見た目ではわからないし十分な支援を受けられないことが多くあるそうです。

その結果、異質扱いされてイジメに繋がる。そして犯罪へ…と繋がってしまいます。

 

Aさんの認知能力についてはわかりませんが、世の中には想像力が欠如している人が多くいるように感じています。

もしかしたら、自分が気付かないだけで軽度の知的障害であり、ずっと社会の生きづらさを感じている人が多くいるのかもしれません。

難しい問題です。

 

教育や育児に興味のある人におすすめの1冊

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今回、本を読んだ感想として書いたのは内容の一部分のみです。

「子供の心に扉があるとすれば、その取手は内側にしかついていない」と宮口さんは記述していました。

子ども側の「気付き」が大切だということですね。

読書芸人のカズレーザーさんがおすすめしていた1冊でもありますので、興味のある人はぜひ読んでみてください。