みなさんは「賃貸不動産経営管理士」という資格をご存知でしょうか?
賃貸不動産経営管理士は、名称の通り「賃貸管理」に関する資格です。
賃貸不動産経営管理士を保有するとどのようなメリットがあるのか、気になりませんか?
そこで今回は、賃貸不動産経営管理士を保有している私が実際に感じたメリットをご紹介します。
当時から「いずれ国家資格になる」と言われている資格ですから、不動産業界に興味のある人は必見です。
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賃貸不動産経営管理士とは?
賃貸不動産経営管理士は、名前の通り「賃貸住宅の管理・運営に関する専門家」のこと。
つまり、アパートやマンションといった賃貸不動産の管理に関するスペシャリストということです。
2007年に賃貸不動産経営管理士の資格制度が始まり、2011年に国土交通省告示の「賃貸住宅管理業者登録制度」が創設され、現在では賃貸住宅管理業者登録制度に登録している会社は、事業所ごとに1名以上の賃貸不動産経営管理士等を配置することが必須となりました。
日本では住宅全体の内、3割程度を賃貸住宅が占めています。
単独世帯の増加により、賃貸住宅の割合は今後高まるだろうと言われています。
しかし、消費者センターに寄せられる賃貸住宅に関するトラブルの相談件数は年々増加しているという現状。
つまり、
賃貸不動産の管理に関するスペシャリストの需要が高まっている
というわけですね。
賃貸不動産経営管理士の試験概要や勉強法についてはこちらをご覧ください。
国家資格化への動き
賃貸不動産経営管理士は、一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会が監督している公的な資格です。
賃貸不動産経営管理士は、国家資格化に向けた動きがあります。
その1つが、2018年10月に国土交通省が公表した「今後の賃貸住宅管理業のあり方に関する提言」。
賃貸管理に関する法制化が追い付いていない現状から、賃貸住宅管理業者登録制度の法制化について提言されています。
前述したように、賃貸住宅管理業者として登録される会社は「事業所ごとに1名以上の賃貸不動産経営管理士等を配置することが必須」ですから、民間資格でありながら国土交通省の告示する制度に組み込まれているという現状があるのです。
また、賃貸不動産経営管理士の公式サイトにも、国家資格化を見据えて2020年度試験より出題数と試験時間を変更するというお知らせが掲載されています。
https://www.chintaikanrishi.jp/topics/entry/00123/
国家資格化されるのも時間の問題かもしれませんね。
ちなみに、私は公式テキストのみで勉強しましたよ。
賃貸不動産経営管理士を保有するメリット
取得してから現在に至るまで、賃貸不動産経営管理士を保有していたことで感じたメリットについてご紹介します。
資格手当がつく
すべての不動産会社でつくわけではありませんが、私が経験した不動産会社2社では資格手当がつきました。月々1,000円~3,000円。
国土交通省告示の「賃貸住宅管理業者登録制度」に対する影響が大きいのでしょう。
不動産会社2社目のときは、私が入社してから数年後に資格手当が追加されました。
今は資格手当がない会社であるとしても、今後賃貸不動産経営管理士の需要が高まれば、資格手当が新しく追加されるかもしれませんね。
転職に役立つ
私は2回転職していますが、特に不動産業界への転職であれば非常に役立つと感じました。
もちろん不動産業界で代表的な国家資格「宅地建物取引士」は保有していて当然ですが、プラスアルファとして賃貸不動産経営管理士があれば印象が良くなるのでしょう。
不動産会社の中でも、サブ的な事業として賃貸管理業を行っている会社は少なくありません。
賃貸住宅管理業者登録制度では「事業所に1人以上の賃貸不動産経営管理士が必要」ですから、賃貸管理業を行う会社の視点に立てば少しでも多くの資格者を抱えていた方が安心ですよね。
また、不動産会社ではない業界でも重宝されるケースがあります。
以前勤務していた住宅メーカーでも賃貸住宅管理業者に登録していました。
住宅メーカーなので不動産業はメインとして行っていないのですが、会社名義のマンションを数棟保有していたのです。
そのマンションは主に、注文住宅や大規模なリフォームを行う人の中で一時的に自宅に住めなくなってしまうお客様向けに貸し出されていました。
不動産関係の資格を持っている人が少なかったので、入社すぐの私が「事業所ごとに1名以上の賃貸不動産経営管理士等」に登録されました。
意外と不動産会社以外でも需要がある資格なんだな…と感じた出来事でした。
名刺に入れると信頼されやすい
これは不動産業界で働く方限定かもしれません。
以前、住宅メーカーで不動産営業として働いていた時に相手していたのは地主…高齢者ばかりでした。
付き合いのある不動産会社の人たちも、多くは40代以降のおじさまたち。
20代女性の私は初見で舐められたり、不安に思われたりすることが非常に多くありました。
しかし、名刺に資格名を入れておくことで「この子は若いけど勉強熱心なんだな」と思ってもらえて、私の熱意が伝わることがありました。
また、「賃貸不動産経営管理士って聞いたことないけど、どんな資格なの?」と聞いてくださる方も。
賃貸不動産経営管理士は文字数が長いし、名刺に入れたら目に留まりやすいですよ(笑)
番外編:ライターの仕事依頼がくる
私は主に不動産・金融関係の執筆を行うWebライターです。
無記名で提供する記事もありますが、プロフィールを載せて記名ありで掲載しているものもあります。
依頼側から「賃貸不動産経営管理士がどんな資格かわからないけど、不動産のこと知っているのだろうな」と思ってもらえることがあるのでしょう。
私の保有する資格「宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・FP2級」と並んでいたら、「不動産関係の人」という印象が強くなりますよね。
先ほども書きましたが、賃貸不動産経営管理士は文字数が多いので目に留まりやすいのです。
プロフィールでアピールできるというのも賃貸不動産経営管理士を保有するメリットの1つでしょう。
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資格を取得するなら国家資格化する前がおすすめ!
賃貸不動産経営管理士の試験は、国家資格化を見据えて2020年度から問題数と試験時間が変更となります。
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試験問題 |
試験時間 |
2019年度 |
40問 |
90分 |
2020年度 |
50問 |
120分 |
国家資格となればさらに認知度が増して人気となり、難易度が変わる可能性があります。
ちなみに私は平成25年に受験しています。2013年度の合格率は85.8%。
はっきり言って、当時はめちゃくちゃ簡単でした。
しかし、直近の2018年度はというと…合格率50.7%。
2013年度と2018年度を比較すると、受験者数が4倍以上多くなっています。
年々受験者数が増えて難易度も上がっているようです。
迷っている方は、ぜひ今のうちに取得しておきましょう!
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不動産経営管理士の公式テキストです。私は公式テキストのみで合格しました。
私が受けた年度と現在では難易度が異なるようなので、私の意見は参考程度に思っておいてください。とはいえ、不動産経営管理士の「公式」テキストは購入して損はないでしょう。
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