WebライターERIの日記帳

不動産WebライターERIによる副業&投資ブログです。

不動産売買契約締結後に物件が災害被害を受けたときの責任は?危険負担について解説!

台風19号の直撃から一夜が明けました。

みなさんの地域の状況はいかがでしょうか?

土砂崩れなど、後からある場合があります。十分に気を付けてくださいね。

 

ところで、不動産売買契約を締結した後に台風などの災害によって物件が被害を受けたとしたら…売主・買主双方、気が気でないですよね。

不動産の売買となれば日常生活では考えられないくらいの大きな金額が動きますから、責任問題について気になる人がいるのではないでしょうか。

 

この問題を考えるときに外せないのが「危険負担」という考え方です。

そこで今回は、危険負担の概要から、物件が災害被害を受けたときの責任問題について解説します。

 

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危険負担とは

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危険負担とは、契約の当事者の責めに帰すことのできない事由によって履行不能となったときに、当事者どちらが損害を負担するのかという問題のこと。

不動産売買で例えると…

不動産売買契約を結んだ後に台風の被害を受けて建物が倒壊しました。売主は物件を引渡しできません。買主は代金を支払わないといけないのでしょうか。

というような問題ですね。

 

民法の内容を確認してから、実際の契約ではどうなるのか考えてみましょう。

 

危険負担に関する民法の条文

民法534条第1項

特定物に関する物権の設定又は移転を双務契約の目的とした場合において、その物が債務者の責めに帰することができない事由によって滅失し、又は損傷したときは、その滅失又は損傷は、債権者の負担に帰する。  

危険負担を考えるときに外せないのが、現行民法534条第1項の条文です。

条文そのままだとわかりにくいので、先ほどの不動産売買の例から考えてみましょう。

物件の引渡しという点で見れば、

  • 建物を引渡す債務を負う→売主(債務者)
  • 建物の引渡しを受ける権利を持つ→買主(債権者)

それぞれの立場は上記のようになります。

したがって、民法によれば不動産売買契約を結んでから台風被害で建物が倒壊したときの負担は買主が負う、ということになるのです。

 

ちなみに、上記は「特定物」に関する規定です。

特定物とは、不動産のように個性に着目される物のこと。

一方、不特定物とは、「〇〇のボールペンを5本」のように同じものがたくさんあり、種類・数量などのみが着目される物のことをいいます。

不特定物の場合は、同じ種類・数量などの指定を満たすものであれば別のものでも良いということになるのです。

 

不動産は土地・建物いずれにしても、1つとして代わりはない個性のあるものです。

そのため、不動産は通常、「特定物」として考えられます。

しかし、不特定物であれば次のような条文が適用されるのです。

民法536条第1項

前二条に規定する場合を除き、当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債務者は、反対給付を受ける権利を有しない。

つまり、前二条(特定物・停止条件付双務契約)でない不特定物の取引であれば、災害など当事者どちらの責任でもない事情で商品の引渡しができなくなった場合に、買主は代金の支払いを免れますよ、という内容です。

今回は不動産という特定物の話ですから、現行民法上では、物件が災害被害を受けて引渡しを受けられないとしても買主は代金を支払わなくてはいけないと定めていることになります。

 

民法改正により内容が変わる

2020年に民法が大幅に変わることを、みなさんはご存じでしょうか?

改正される内容の中には、瑕疵担保責任が契約不適合責任を問うものになったり、極度額を定めない根保証契約は無効となったりするなど、不動産取引に関わるものが含まれています。

 

日本は災害大国です。危険負担のリスクを買主がすべて負う内容では、買主の負担が大きすぎますよね。

そこで、危険負担に関して、改正民法では先ほどご紹介した特定物に関する条文(現行民法534条)が削除されることになりました。

不動産のような特定物に関しても、先ほどご紹介した不特定物の条文(現行民法536条)が適用されるということです。

 

したがって、民法改正により、災害によって物件が倒壊・滅失などによって引渡しができない場合、買主は代金を支払い義務を負わないということになるのです。

ただし、「買主が引渡しを受けた後に対象の物件が滅失などしたときには、買主は代金の支払いをしなければならない」という内容の条文が追加されていますので、ご注意ください。

 

民法の主な改正事項について、法務省が公開しています。

興味のある方はこちらからご覧ください。

http://www.moj.go.jp/content/001259612.pdf

 

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実際は売買契約書の内容による

ここまで解説した内容は、あくまで「法律上の内容」です。

現行民法では上記のように定められていますが、特約があれば特約が優先されます。

したがって、危険負担のリスクを売主・買主どちらが負うのかという問題は、実際のところ売買契約書の内容によります。

 

例えば…

引渡し前に、災害など売主・買主どちらの過失・責任もない事情で物件が滅失した場合
■買主は契約を解除することができる

引渡し前に、災害など売主・買主どちらの過失・責任もない事情で物件が毀損した場合
■売主は修復してから買主に引渡す。この場合、買主は契約書上の引渡し期日より引渡しが遅れても異議を述べることができない
■修復が困難なとき、売主は契約を解除することができる。買主は、物件が毀損したことで契約の目的を達せられないときは契約の解除ができる

上記の内容で契約の解除を行った場合、売主は受領している金銭を無利息で買主に返金する

このような内容が不動産売買契約書の中に記載されていることがあります。

実際の不動産売買契約では上記のように危険負担のリスクを売主が負う内容としていることが多いでしょう。

 

不動産売買契約書に記載されている内容は非常に重要なものばかりです。

契約締結前に、必ず内容を確認しましょう!

 

契約を結ぶ前に必ず内容を確認しよう!

不動産売買契約では大きな金額が動きます。

売主・買主どちらにおいても、人生の中で重要な契約となるでしょう。

不動産売買契約書には普段聞き慣れない法律用語が多く、わかりにくいかもしれません。

しかし、記載している内容は大切なことばかりです。

事前にしっかり内容を確認して、納得した上で契約を締結しましょう!

 

 

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