WebライターERIの日記帳

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【読書感想文】ピアノ演奏を文章で表現…!?「蜜蜂と遠雷/恩田陸」

こんにちは。またまた本の感想です。

先日更新した6月の活動報告でもチラッと感想を書きましたが、やはり記事にしたくなりました!

活動報告の記事はこちら。

 

www.erix.work

 

 

そう、今回感想を書きたい作品は…

蜜蜂と遠雷/恩田陸

 

天才的なピアニストたちの話。

国際コンクールが舞台となっています。

 

それでは、思うままに感想を書いていきます…!

 

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あらすじ

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3年ごとの芳ヶ江国際ピアノコンクールは今年で6回目だが、優勝者が後に著名コンクールで優勝することが続き近年評価が高い。特に前回に、紙面だけでは分からないと初回から設けられた書類選考落選者オーディションで、参加した出場者がダークホース的に受賞し、翌年には世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝したため、今回は大変な注目を集めていた。だが、オーディションの5カ国のうちパリ会場では、「不良」の悪名の審査員3人は凡庸な演奏を聴き続け、飽きて来ていた。だがそこへ、これまでにない今年逝去の伝説的な音楽家ホフマンの推薦状で、「劇薬で、音楽人を試すギフトか災厄だ」と、現れた少年、風間塵は、破壊的な演奏で衝撃と反発を与える。議論の末、オーディションに合格する。

そして日本の芳ヶ江市での2週間に亘るコンクールへ。塵は師匠の故ホフマン先生と「音を外へ連れ出す」と約束をしていて、自分では、その意味がわからず、栄伝亜夜に協力を頼む。亜夜は塵の演奏を聴いていると、普通は音楽は自然から音を取り入れるのに、彼は逆に奏でる音を自然に還していると思った。マサルは子供のころピアノに出会わせてくれたアーちゃん(亜夜)を出場演奏者に見つけ再会する。3人の天才と年長の高島明石のピアニストたちが、音楽の孤独と、競争、友愛に、さまざまに絡み、悩みつつ、コンクールの1次2次から3次予選そして本選へ、優勝へと挑戦し、成長して、新たな音楽と人生の地平を開く。

引用:Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%9C%9C%E8%9C%82%E3%81%A8%E9%81%A0%E9%9B%B7

 

有名音楽家ホフマン唯一の弟子「風間塵」、容姿端麗・完璧な演奏をする天才「マサル」、かつて天才少女と呼ばれたピアニスト「栄伝亜夜」、社会人ピアニスト「高石明石」といった、4人の天才ピアニストの話

舞台は芳ヶ江国際ピアノコンクール。

 

以下ネタバレ含む感想ですので、知りたくない方は読んでから戻ってきてください…!

 

文章で表現されるピアノ演奏

この作品の1番の魅力は、文章で表現されているピアノ演奏にあると思っています。

芳ケ江国際ピアノコンクールに出場している4人のピアニストの話ですが…4人それぞれの背景と人となりから生み出されるピアノ演奏、その紡ぎだされた文章表現がとにかく秀逸。

心理描写、演奏表現。すごく緻密に表現されていて、クラシックピアノの曲をよく知らなくても深く理解したような気分になります。

この作品を読むと音が聴こえてくるようだ…という感覚にはならないのですが、この世界観に浸っていたい…と思わせる作品でした。

この本を読んだら絶対にクラシックピアノが弾きたくなるor聴きたくなるはずです…!!!

 

途中だれる部分が少しありましたが、文庫本2冊という分量を感じさせないくらいあっという間に読み進められました。

さすが直木賞&本屋大賞W受賞作

文章だけでここまでピアノ演奏を表現できるなんて素敵すぎる。

 

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コンテスタントそれぞれの魅力

コンクールに挑む出場者のことを「コンテスタント」というそうです。

蜜蜂と遠雷では、芳ケ江国際ピアノコンクールの1次予選~本選までが描かれています。

この国際ピアノコンクールに出場する4人のコンテスタント。4人それぞれが魅力的ですが、その中でも私が好きな2人だけご紹介します。

 

栄伝亜夜

特に私が好きなのは「栄伝亜夜」。

幼少期は天才ピアニストとして活躍していました。

13歳のときに師事していた母が亡くなり、その後のコンサート当日直前にドタキャンしてしまいピアノ界から去った過去を持ちます。

しばらくピアノから離れていましたが、音大の偉い人に見いだされて入学、その人の推薦があって今回の国際ピアノコンクールに出場することになりました。

 

亜夜がコンクールに出場することになったのは「仕方なく」。

一部では「天才少女の復活劇」と話題にされ、「今回はドタキャンするなよ」なんて陰口を叩かれる場面もありました。

 

1次予選の前に、亜夜は自分の悪口を言っている人たちに遭遇してしまうんですよ。

「今頃復活?」「またドタキャンするのか?」…そんな会話だったと思います。

 

母子二人三脚でピアニストとして活動していた。

その母が急にいなくなった。もう、弾けない……。

亜夜にとって相当なトラウマ。そこから紆余曲折あって、またピアノの舞台に立っている。

 

もうね、悪口言ってる人たちを張り倒したい気分でしたよ…!

何も知らないのに勝手なこと言うな!!!

…すみません、感情移入しすぎました。

 

登場する4人のコンテスタントの中で、亜夜が1番コンクール中に変化したのではないかと思います。

風間塵のピアノ演奏に励まされることも多く。というか、風間塵のピアノ演奏によって亜夜が変わっていった感じかな。

1次予選、2次予選、3次予選、本選と進むにつれ、かつてピアニストとして活動していたときの自分を取り戻します。

 

実在しないけど、栄伝亜夜の演奏が聴きたい!そう思いました。

 

高島明石

もう1人好きなのが「高島明石」。

音大を卒業して音楽家として活動していたけど限界を感じて、今は楽器店勤務。

これが最後、という覚悟でコンクールに臨んでいます。

高島明石は妻と子どもがいます。普通の社会人で家庭を持っているのです。

 

自宅には防音設備のピアノ練習室を作っていて、音楽家ではなくなってもピアノは弾いていました。

通常勤務もこなしながら、コンクールに向けての練習。

読んでいて、生半可な覚悟ではとても無理……そう感じさせられました。

明石は練習時間・場所の確保のため、恩師や勤務先にも頼み込んで協力してもらっていました。

 

本当に、苦労しています。社会人やりながらピアノコンクールに出場することは、過酷。

1次予選通過、2次予選敗退という流れも良かったな。

「春と修羅」のカデンツァで宮沢賢治の詩から表現して特別賞を取ったことも。

 

そして、明石の演奏から宮沢賢治の詩を聴き取る風間塵がすごすぎる。感性がおかしい。

私は凡人で語彙が貧弱なのでこんな表現しかできなくてすみません…。

 

 

おわりに

残る2人のコンテスタント、誰もが認める天才「マサル」と、理解を超える天才「風間塵」も魅力的です。

 

読んでいる途中、読み終わった後、蜜蜂と遠雷で演奏された曲をyoutubeで検索しました。

たぶん同じことをしている人がたくさんいると思います(笑)

 

少し前に電子ピアノを購入したので、もっと弾きたい…!と思いました。

私は趣味程度ですが(*_*)

 

映画化もされるそうですね。絶対見に行きます。←

 

ピアノを弾いたことがある方も、ピアノに無縁な方も、楽しめる作品だと思います。

ぜひ読んでみてください!